前回の記事に引き続き、今の時代のリーダー像についてご紹介したいと思います。
Part.1でご紹介した事は、 『リーダーだからこそ、自分も含めて、チーム全体のできる事とできない事を把握しておく事が大切である』 という事でした。
まぁ、できる事は良いのですが、できない事を認めるというのは、中々難しいものです。
真面目で優等生として育って来た方ほど、できない事を認める事が難しいですし、また、根性論でなんとかなる!と思ってしまう人も居るかもしれません…。
この「根性論」という概念は、既に過去の時代の言葉になりつつあります。
そして、今の時代に必要なの事は『対話』です。
部下が、自分の気持ちや考えを素直にアウトプットできる時間を設ける事で、何を言っても大丈夫だと思える【心理的に安全な場】が、今の時代には必要不可欠と言えます。
この【心理的に安全な場】があると、人はそこから離れません。
昔は、飲み会が何を言っても、飲みの席だから…と無礼講が許された唯一の場だったのでしょう。
ただ、オンライン化が進む今の時代では、飲み会という訳にもいかないため、そういう【心理的に安全な場】が減り、それぞれに溝が深まった組織も多いと思います。
根性論でどうにかしろ! 上司の言う事は絶対! と言っていた時代は、もう終わりました。
そのため、今の時代だからこそ、改めて、なんでも言っても許される、無礼講とまではいかなくても、フラットに『対話』ができる場を設ける必要があるかもしれません。
ただ、素朴な疑問として上がるのが、「一般的な会議と何が違うのか?」という点です。
会議となると、人は畏ってしまいます。以前は飲み会という場があったとお伝えしたように、『無礼講』という概念が含まれていた方が、より良いという事なのです。上司や部下、部署など、枠組みを超えて意見交換する場があれば、それぞれの素直な意見が出し合えます。
そして、その話し合いを通じて、 一人一人が、それぞれのできる事、できない事を認識し合う事に繋がり、その行為が=自分の役割を認識する事に繋がります。
例えば、 製造と営業と経営と事務、全ての人がフラットに話し合う時間があるとしましょう。 そうすると、個人的な価値観や意見を出しあう事で他人が持っている「できる事」「できない事」に触れ、営業をやる時にはそんな事まで考えてなかったなぁ〜と気づき、自分の「できる事」がバージョンアップされることになります。
結局は、組織運営をスムーズにさせるのに必要な事は、 『話し合い、どこで折り合いを付けるのか?を明確にする事』ではないでしょうか。
リーダーは、この折り合いを指示するのではなく、この『折り合いをどこで付けるのかの決断をする事』が、リーダーの本来の役割なのだと思います。
こう考えると、冒頭に述べた、 リーダーは、 ・一番優れていないといけない! ・的確なアドバイスをしなければいけない! ・弱みを見せてはいけない!
という考えは、組織運営の中では、ある意味邪魔な発想なのかもしれません。
『1人はみんなのために、みんなは1人のために』
この意識が組織の中に根付いた時、離職率は下がり、個々の能力は高まり、業績アップにも繋がっていきます。
常に対話し、意見交換ができる心理的に安全な場を作り、話の折り合いをつけ、決断が出来れば、きっとどんな人でも、リーダーに相応しいのだと思います。
誰もがリーダーに相応しい組織作りが、理想の組織の形になるのではないでしょうか。
そういう組織化を目指し、悩んでおられる方は、一度ご相談ください。
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